an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

読書

好奇心

一度も読んだことないし全然知らない人だけど 「なんとなく気になる」、という感覚を大事にしたい。

箱男

予告を観るとずいぶんアグレッシヴでこれは私の知っている安部公房じゃない・・・と思ったけど、「お前、誰だ・・・?」というセリフはめっちゃ安部公房だ、うん。 学園祭で出店した雑炊屋の名前を「デンドロカカリヤ」にしたことを思い出した。 生誕100年だそうで…

本日読了

ABC殺人事件 (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,堀内 静子 早川書房 Amazon いやまったく、クリスティーといいマーガレット・ミラーといい山岸凉子といい、底意地悪いミステリは女に書かせるにかぎるな。

八犬伝!

ほう、山田風太郎バージョンが映画になるのか。 ふふふ、この小説の映像化はね、いうまでもないがハードルが高いよ、とてつもなく(←鑑賞者はいつも上からなのさ!)。 お路さんは誰が演るのかな。 (↓ 自分の書いた記事の中でけっこう気に入っている) yone…

本日読了

女ともだち ――靜代に捧ぐ (ちくま文庫 は-42-5) 作者:早川 義夫 筑摩書房 Amazon 言うも野暮だがイマドキはいろんな形態の夫婦がいる(いや昔からそうか)。 いい大人同士、双方合意の上であればどんな形であろうがええやないか、他人が口をはさむことではあ…

本日読了

ムツゴロウ麻雀物語 (中公文庫 は 10-5) 作者:畑 正憲 中央公論新社 Amazon 「ムツゴロウさんはヤバい」ということを知ったのは吉田豪のインタビュー記事を読んでから。幼少期は動物王国を楽しみに見ていたクチで、TVの中でムツゴロウさんは満面の笑みで犬と…

本日読了

耳をすます壁 (創元推理文庫 247-2) 作者:マーガレット ミラー 東京創元社 Amazon ミステリ小説にまったく疎いので、高名な夫のロス・マクドナルド(高校の同級生ですって。キャー!)を読まずしてマーガレット・ミラーのファンになったのでした。 ある時、津…

本日読了

隆明だもの 作者:ハルノ宵子 晶文社 Amazon 「そのスジのおじさん方(もちろんおばさん方も)」からしたらイラッとするかもしれないこのあざといタイトル・・・・・・たぶん出版社が付けたんでしょうけど。 双方表現者、という夫婦は世にわりにおられるようだが、…

本日読了

エンド・オブ・ライフ (集英社インターナショナル) 作者:佐々涼子 集英社 Amazon 『エンジェルフライト』でご存じの方も多いかと思うノンフィクション作家の佐々涼子さん。初めて手に取りました。 『エンジェルフライト』は「これは読むのがしんどいだろうな…

本日読了

エレンディラ (ちくま文庫) 作者:ガブリエル ガルシア=マルケス 筑摩書房 Amazon フッ・・・今どきガルシア=マルケスを読む中高年一般人なんているのかしら。ふらりと寄った書店での不意打ちの出会い。 日本の裏側南米コロンビア出身の堂々たるノーベル文学賞…

本日読了

何が何だか 作者:中野 翠 毎日新聞出版 Amazon 実は昨年すでに読んでいたのだったが。 「サンデー毎日」の連載コラムが1ページに縮小されたらしいので、もしかして2年に1回になるのかなー、と思っていましたが大丈夫でした。+別連載の映画評で2023年も1…

グリーナウェイとプルースト

私がせいいっぱい背伸びしてアート系の映画を追っかけていた80年代、よく話題になった監督でした。ピーター・グリーナウェイ。 この度リマスター、無修正(全裸多いもんね)で代表作が上映されるとか。 腐る直前の果実が芳香を放つ、まさにそんな感じ。クラ…

本日読了

肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行 (文春文庫 ひ 20-14) 作者:平松 洋子 文藝春秋 Amazon 肉を食べる意味の根源を探りたくて、まず、ひとつの文化として肉をめぐる諸相を捉えることから始めようと考えたのが、本書の出発点である。 平松洋子さんの食べもの…

2023年秋、古本まつり

すっばらしい好天にめぐまれました。 コロナ以降は飲食の出店は控えているのでしょうか。その昔はおでんとかおしることかあって楽しみだったのだけど(下鴨はビールもあるのに!)。 京大の立て看板も姿を消し、時代とともに変わりゆきますなぁ。 恒例のたた…

本日読了

悪逆 作者:黒川 博行 朝日新聞出版 Amazon はあ・・・・・・堪能しました。 今回はあれだね、ハードボイルド増しでした。刑事が二人ともかっこよかった。 いつものデコボコ漫才感やヤーさん風味が薄く、若いほうの「たーやん」はちょっと合田雄一郎(by髙村薫)を…

「あんた、神さん?」「せやがな」

読みました。 改めて『古事記』のこのイカレっぷり、斜め上に暴走、欲望モロ出しエモーショナルな感じを再確認。古代にしてパンク。八百万の暴れん坊な神様たち。マンガにするなら大和和紀でなく諸星大二郎。 (↓ おっと、この名作を忘れているわけではあり…

本日読了

含羞、自虐、韜晦、錯乱。 「眼を閉じるとさまざまの、毛の生えた怪獣が見える。なあんてね。」

本日読了

皆様、関係者の皆様 (文春文庫) 作者:能町 みね子 文藝春秋 Amazon 本人は嫌がられるであろうが、あえて言いたい。 ようやく現れたよ・・・ナンシー関の後継者が! 言葉を大事にする人は信用できる。

本日読了

しらふで生きる 大酒飲みの決断 (幻冬舎文庫) 作者:町田康 幻冬舎 Amazon 書籍には「自己啓発本」なるジャンルがあって、どうやら需要もそこそこあるらしい。「こうすればこうなる」「私はこうして成功しました」みたいな内容と推測されるが(←雑)、こちと…

異文化を知る

楽しく読めるエッセイ漫画。好きなジャンルです、昔から。そして、長らく読み続けているシリーズ。神戸でトルコ料理店を営業されていた時に妹と「行こう!」と言ってたのに・・・。食べたかったな・・・サバサンド。 新・トルコで私も考えた 2023 巣立ち編 (マーガ…

「私のシベリヤ」

シベリア抑留体験者・・・というと長谷川四郎や石原吉郎といった表現者が思い浮かぶわけですが、絵描きである香月泰男もその一人。 シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界 (文春学藝ライブラリー) 作者:立花 隆 文藝春秋 Amazon 故・立花隆(そうか、故人と呼ばねばなら…

古事記by町田康

マジですか。・・・しかも「群像」で連載してたん? もう間違いないヤツやね。 楽しみにしてます。

本日読了

藤原辰史さんがどういう人なのかというと・・・ yoneyumi0919.hatenablog.com こういった人で、SUREがどういった出版社かというと・・・ yoneyumi0919.hatenablog.com こういう出版社なのでした。読まずにはいられない。 対談なのでとてもわかりやすく、ナチスを「…

同世代の周辺

±2歳、くらいの感覚ですかね、同世代。 幼少期~学生・新入社員時代ぐらいまでは「1歳差」がわりと大きかったりしましたが(そう、私の一つ上はバブルの恩恵を受けた就活楽勝世代、大きな溝を感じていたのだった・・・)。 それで、最近興味をひかれておもしろく…

大江健三郎と私

・・・とか言っちゃうといかにも日本文学通みたいなんですが。 実は恥ずかしいくらい読んでないのでした。『奇妙な仕事』とか『セヴンティーン』とか『性的人間』とかの初期短編をいくつか、あと『個人的な体験』くらいかな。読みにくいんですよ、すごく。あの…

本日読了

死んでたまるか 自伝エッセイ 作者:団鬼六 講談社 Amazon この人が「死んでたまるか」と言うと思い出すのはあの有名な「透析拒否」。 ・・・いや、そう思ったところで死ぬであんた。 いかにも言いそう。透析つらいっていうしな、そういう選択肢もありなのかな・・…

本日読了

年齢とともに病気について考える機会が増えるわけですけれども。 例えばがんという病気について。 現代では胃や大腸を全適しても生存できるし、在宅生活を支える医療機器や制度も年々発展していて、闘病生活をユーモアあふれる文章やマンガで表現している人…

今年初読了

連鎖 作者:黒川博行 中央公論新社 Amazon 今回もガラ悪くて痛快な関西弁対話が堪能できました。殺人の連鎖・・・おもしろかった。ヤクザだけじゃなくて警察も相当ガラ悪いからね。すばらしいよ。 毒・・・マスミ・・・コダマヨシオ・・・聞き覚えのある名前が登場したり…

本日読了

いつか見た青空は 作者:中野 翠 毎日新聞出版(インプレス) Amazon 年末の楽しみの一つをもう消化してしまった・・・ 今年は当然ながらコロナの話題が多かったですが、そそられる映画紹介も多かった。 中でも、4時間超というフレデリック・ワイズマンのドキュ…

買った、読んだ、よかった

一読して、圧倒されました。とてつもない教養と、あまりにも繊細な臨床眼、みずみずしくも重厚な文体。 中井久夫への敬愛溢れる魅力的な入門書になっていました。 シンプルでわかりやすく、読みだすと止まりません。 そうだったのか・・・と学ぶこと多々。 こと…