読みました。
改めて『古事記』のこのイカレっぷり、斜め上に暴走、欲望モロ出しエモーショナルな感じを再確認。古代にしてパンク。八百万の暴れん坊な神様たち。マンガにするなら大和和紀でなく諸星大二郎。
(↓ おっと、この名作を忘れているわけではありませんが!)
とにかく変でフシギな古事記を町田康が口語訳。「いかにもやりそう」という企画のあざとさはあるにせよ、充分に楽しめるものでした。
文章のリズムがいいので(このへんはさすがミュージシャン)するする読めます。
あまり言及されることがないかもしれませんが、わりにフツーに登場する不具者たちも魅力的です。そもそもの言葉遣いが呪術的ですらありますので、やはり原文で味わってみたいな、という思いを新たにしました(岩波日本古典文學大系!)。
田辺聖子さんが好きだという「枯野」の章、私もやっぱり好きでした。
船と琴。なづの木さやさや。