an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

本日読了

 

「ムツゴロウさんはヤバい」ということを知ったのは吉田豪のインタビュー記事を読んでから。幼少期は動物王国を楽しみに見ていたクチで、TVの中でムツゴロウさんは満面の笑みで犬と戯れ、裸馬を乗りこなし、野生動物ににじり寄り(たまに動物から怒られが発生)、孫たちにキラキラネームを付ける、天真爛漫で浮世離れしたおじさん、と長らく思っていたのだ。

そのムツゴロウさんが、雀鬼であることをまだ知らない人もいたりして。

山谷で3日も4日も寝ないで卓を囲んでいたなんてところを読むと、麻雀放浪記じゃん!阿佐田哲也とタメはれる!!(・・・と興奮するわけですが、本家・阿佐田哲也はさらに大人(と書いてタイジン)。本書でご確認ください)

擦り切れた神経と血走った目で何日も寝ずに延々と勝負ごとに耽溺する男たち。手持ちがすっからかんになったら土地建物の権利書とか持ち出すのよ(麻雀放浪記にもそんな場面あったような)。脳内からヤバい汁が出ているとしか思えない。

そんなムツゴロウさんのもう一つの顔をぜひお楽しみください。著名人がたくさん登場するのも楽しいよ。

牌がいっぱい出てきて解説も全然わからんけど大丈夫!

運は化物であり、得体のしれないものである。理解することなどできっこない代物でもあるが、どこか人なつっこい正直なところがあって、頭をなでてやっていると、甘えてしなだれかかってくれたりする。

まるで、大きな象みたいにかわいい生き物でもある。

ムツゴロウさんならではの説得力。