京都は歩いて楽しい町だ。
冬の間は冬眠中のわたくしも、あたたかくなるとふらふらと京都の町を歩きだす。虫と同じ(笑)。けっこう、歩きます。
なので知る人ぞ知るこだわりのお店であるとか、隠れ家的空間とかのトレンドスポットに大変詳しい・・・と言いたいところだが、たいてい愚にもつかぬ考え事をしていて、ものっすごい上の空な感じで歩いているため、何年住んでいてもそういったものに疎い。
はんなり・まったり・ほっこりの京都って一体どこのことですの?
・・・そんな私が自信を持っておすすめする、思わず「み、店ごと全部くだされっ」と言いたくなる本屋さんであるが、これは知る人ぞ知るどころではなくて、本好きの京都人なら全員知っているのだった。
京都に行くかもしれない他府県の方だけ読んでください。
◆三月書房
河原町通りを歩くくらいなら、ぜひとも寺町通りを北上いたしましょう。
店先のつげ義春のポスター(これは珍しい)が目印、ガラスケースには吉本隆明と杉浦茂と熊谷守一。本好きのツボを刺激しまくるその素晴らしい品揃え。 どのくらい素晴らしいかというと、このくらいです。 ↓
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/sangatu/index.html
S・シン『フェルマーの最終定理』がすんごく面白かったので、
この勢いにのって次はリチャード・ドーキンスを読もうかしらと思ったものの『利己的な遺伝子』の分厚さにビビりあっさり却下。探していていた中井久夫『こんなとき私はどうしてきたか』荒川洋治『文芸時評という感想』を買ったら5千円以上になっちまった・・・かように購買意欲をそそる本屋なのでありました。
◆恵文社
叡山電鉄に乗って鞍馬・貴船に行かれる方は、帰りに「一乗寺」で降りましょう。
カフェかしらと見まごうそのナイスな外観、雰囲気。文芸書のラインナップもさることながら、デザイン・写真・洋書などのアート関連の本も充実しており、雑貨もあるので、女性はきっと大好きだと思うな。
http://www.keibunsha-books.com/
今夜のBGMはムーンライダーズ『マニアの受難』
(・・・あがた森魚の歌う「大寒町」が、ぐぐっときます)
では、おやすみなさい。
(2008年3月23日記)