・・・秋といえば古本まつりである(そうか?笑)。
10月下旬から11月3日・文化の日まで、同時期に神田でも大規模な古本市が開催されていたようで、こちら京都ではおなじみ知恩寺。
読書家たちのブログには「毎日、知恩寺を楽しんでいます」「抱えきれないほど買ってしまった!」などの言葉が連日書き込まれ、逸る気持を抑えつつ、ええ、今年も万難を排して馳せ参じましたとも(笑)。
今回も好天に恵まれ、懐かしき今出川通り散策と縁日気分の楽しさは得難いものとはいえ、貴重な休日に遠路はるばるやってきているわけであるから、やはり何がしかの釣果を得たいと思うのである。購入ゼロはこれすなわち「敗北」。
昨年は「芸術新潮」のバックナンバー1冊¥150也を3冊購入、まあちょっとした収穫と言えなくもないが、なんとなく「苦肉の策」っぽい感も否めない。今年はひとつ、新刊では高くて気軽には手が出ないみすず書房モノ、講談社の文芸文庫、ちくまの学芸文庫あたり、あと画集なんかを狙い撃ちしたいところ。
・・・って毎年思ってるんだけどね。・・・・ホントないんですよ、欲しい本が(泣)。
京都という土地柄もあるのだろうか、古美術、歴史、地理、風俗、神道・仏教等の一般人にはややとっつきにくい、エラソーな感じの(笑)学術書がまずとても多いのである。同じくそれ系の大型ビジュアル本も多い。そしていい加減くたびれた感じの箱入り文学全集のバラ売りとか、タダでもいらんようなひと昔前の流行本もやたらと目に付くし、あと多いのが哲学・思想系の難しげな論評みたいなもの。・・・もしかして初日に来た人たちがめぼしい本全部かっさらってんじゃねーの、と思ったり(毎年そう思います。笑)。
これを機に今まで足を踏み入れたことのない世界に挑むのも一興だろうが、「買うからには読む、読まない(読めない)本は買わない」をモットーかつ実践している貧乏性ゆえ、早晩積んでしまいそうな本にはやはり手が出ないのである。この小者ぶりを脱却しないことには私に勝利はないのかも・・・などと思いつつ奮闘することおよそ2時間。
◆荒川洋治『忘れられる過去』(単行本¥1,300也)
◆大江健三郎『私という小説家の作り方』(単行本¥600也)
◆『色川武大・阿佐田哲也エッセイズ(1)(放浪)』(文庫¥500也)
- 作者: 荒川洋治
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2003/07
- メディア: 単行本
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- 作者: 大江健三郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/04
- メディア: 単行本
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- 作者: 色川武大,阿佐田哲也,大庭萱朗
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/06
- メディア: 文庫
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さ、まずどれからやっつけようかというところだが、わたくしは目下、ひょんなことで読み始めたかわぐちかいじの劇画『沈黙の艦隊』に夢中なのだ。面白すぎて止まらない。
- 作者: かわぐちかいじ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/03/11
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・・・よって今年の会心の収穫物は、しばらく待機となりそうです(笑)。
(2010年11月4日記)