an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

本日読了

老いの空白 (岩波現代文庫)

老いの空白 (岩波現代文庫)

わりに昔から読み親しんでいて、「なんとなく、この人のいうことは信用できる」という中の一人、鷲田清一さん。

中井久夫の言葉が何度か引用されていて、(恐れ多いが)私がずっと感じていたことをずばり言ってくださっているところがあって(あるいはどこかで立ち読んだのだろうか)、心の中でうなってしまいました。

成熟とは、「自分がおおぜいのなかの一人(ワン・オブ・ゼム)であり、同時にかけがえのない唯一の自己(ユニーク・アイ)である」という矛盾の上に安心して乗っかっておれることである。