an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

コラムの花道

TBSラジオ「ストリーム」の「コラムの花道」にハマっている。
ことに月・火・水のレギュラー陣、吉田豪町山智浩勝谷誠彦、このラインナップが強力だ。

◆主にB級タレント本の書評家でプロインタビュアーでもある「しゃべる墓荒らし」こと吉田豪。今やサブカル界には有象無象がひしめいていることと思うけれど、御大みうらじゅんに次ぐ存在になるのは君しかいない。CKB横山剣特集と梅宮辰夫特集には大笑いさせていただきました。今の世の中、笑わせてくれる人はけっこう貴重である。

アメリカの政治・経済・犯罪、文化から風俗まで幅広く担当する「愛と平和のエロキング牧師」こと映画評論家の町山智浩
キリスト教原理主義のすさまじさを語り、想像を絶する人種差別の根深さを語り、イラク戦争の愚劣さを語り、現在公開中の映画『ラスト、コーション』のトニー・レオンがいかにエロいかということまで語る、硬軟どちらのネタも自在にこなします。

◆主に国内の政治・経済・犯罪・皇室ネタ担当、「しゃべる時限爆弾」こと勝谷誠彦
ご存知の方も多いと思うが(そしてあの物言いが気に食わないという人も多いと思うが)、毎回テレビではとても放送できないような、仰天ものの政治家・官僚・警察・メディアの醜態を一刀両断してくれます。

後者2人は、大きな組織に属していた頃から権力にたてついて痛い目にあってきた人たちで、それぞれの現場で修羅場をくぐってきたからこその発言の潔さが実に小気味よく、好ましいと思うのである。ま、男としてはいいかげんなヤツらなんでしょうけどね。

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・・・久しぶりに泥沼悶絶読書の真っ最中である。
そういえば読んでないな、というだけの理由で年末にひょいと購入した2冊の文庫本がまだ読み終わらない。
ドストエフスキー『悪霊』上下巻。


冒頭から不穏な時代の空気を感じさせはするのだが、なかなか物語が動き出さないため、集中力が途切れがちなところへもってきて、主人公スタヴローギンが、今のところ全く不可解極まる人物である。その上、名前のやたらと長い躁鬱気質の男どもが次から次へと登場し、誇大妄想じみたおしゃべりを延々繰り広げるたびに「何を、一体何を言っておるのだ、こいつは」といちいち考え込んでしまったりするものだから一向に前に進まない。
この頃は、「スタヴローギンはヴィスコンティ時代のアラン・ドロンのイメージだな。となると、邪悪なペテン師風のピョートルはヘルムート・バーガーあたりでいってみるとか。意外と若い頃のジャンヌ・モローがリーザ、ってのもありかも・・・」などと架空のキャスティングを楽しんで逃避する始末。

どなたか『悪霊』をさくさく読みすすめるコツを指南してください。

(2008年2月7日記)