an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

Oscar Nominations

モノの収集と所有にまるで執着がないという点において、私はオタクにはなり得ない、と思ってるのだけれど、この時期になるとどうにも冷静でいられなくなるものがある。キーワードは「オスカー」。
以下の文を読まれた方はさてわたくしをオタクと思うか否か(笑)。

オスカー、すなわちアカデミー賞
するとあれか、何年の作品賞はこれこれで、主演男優・女優はだれそれで、っていうのを自慢げに記憶しているデータ野郎か。
フッ・・・そんなネットで調べりゃ2秒でわかるようなことを覚えてもしょうがないでしょうに(笑)。それに、ノミネートの段階からすでにオトナの事情が絡みまくっている受賞結果に関しては「ふーん」ぐらいのリアクションでいいと思うのだな。
しかし、オタク的見地から言わせてもらうなら「外国語映画賞」あれは毎年大激戦部門であり、ノミネートされたというだけで注目に値すると思う。(昨年はドイツの『善き人のためのソナタ』という作品が受賞したが、とてもいい映画だった)
あと脚本賞、撮影賞、このへんもおさえておきたい。

・・・おっと、話がそれております(笑)。
じゃあ、どのあたりがオタク的なのかと。
この間94年のビデオを発見したので、少なくともその頃から見始めているのだろう。録画した授賞式(3時間ぐらいっすかね)を長〜〜い時間をかけて見る。何回も何回も、見る。簡単なスピーチなどは覚えるくらい見る。もうしゃぶりつくす、ってカンジですな。
例えば。その年の司会者のできがどうだったか(大変重要です)。どんなジョークがうけたか(その時のアメリカがどんなだったかがわかる)。受賞の瞬間(あるいは逃した瞬間)の役者のリアクション(これは面白いよ)。その年のトンデモ衣装が誰だったか(シェールとビョークを上回るツワモノ現れず)。最高にいかしたスピーチをしたのは誰だったか(最近ではティム・ロビンスショーン・ペンがよかったです)。野暮なことを口走ったのは誰だったか(マイ○ル・ムーア・・・)。どんなハプニングが起きたか(ハプニングではないが、最近はジャック・ブラック1人に笑いを持っていかれてるような気が)etc・・・。
S・ヨハンソンやA・ジョリーが、あんたにゃ負けないわよオーラをバキバキ出してるのを見るのも楽しいし、S・サランドンやH・ミレンといった熟年女性が目をみはるほどセクシーにドレスアップしているのを見るのも嬉しい。そして、どう見てもマフィアなビジュアルなのに(笑)サービス精神旺盛なジャック・ニコルソン(自分の役割よくわかってます)。
・・・・んんん・・・このテの話は止まりません・・・

ソフィア・ローレンが目に涙を浮かべながら「グラーチェ、アメリカ」と言ったその表情が忘れられないし、黒沢明がスタンディング・オベイションで迎えられてスピルバーグからオスカー像を受け取った場面も感動的だった。昨年はなんと!エンニオ・モリコーネの通訳をするクリント・イーストウッドが見れた・・・これだから授賞式オタク(なのか?)はやめられない。
・・・というわけで、これからも末永くこの道を邁進させていただきます。

(2008年1月22日記)