an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

顔面、あるいは視線で勝負

・・・歳を重ねる弊害の一つに「〇〇に似ている」「〇〇へのオマージュかな」と余計な詮索をせずにはいられない、というのがありますね。

ずばり「韓国版ゴッドファーザー+インファナル・アフェアかな」と。

 

いやもうアナタ、そんな一言で片付く作品じゃありませんぜ。

強力な顔面とアクション(エレベーター内の死闘!)は言うに及ばず、物語を紡ぐ個々のキャラクターの魅力と説得力。こういうの、今のところ邦画はまったくかなわないなと思ってしまう。それでいてエンタテイメントとして抜群のおもしろさ。・・・堪能いたしました。

 

絵としては『ピアノ・レッスン』を思い出す。

絡まる視線の強さ、儚さ。

「(仮に)これが異性の設定だと政治性が絡んでくる(by宇多丸氏)」とは鋭いご指摘だった。三人の女性それぞれのむき出しの思いが強い視線となって一つの愛の形を描いた・・・そんな作品でした。

ラストシーン、すばらしかったな。