an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

NHKスペシャル-『全貌二二六事件~最高機密文書で迫る』

わりに若い頃から昭和史、ことに太平洋戦争にほんのり関心がある。(ホントにほんのり。がっちり学んだり読んだりはできず、気まぐれなつまみ喰い。)

・・・というわけで、見逃せなかった本番組。

 

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ニ二六事件に興味を持ったのは、そうですなあ、父親の部屋でこういう本を見つけて拾い読みしたのが始まりだったろうか。

 

二・二六事件―獄中手記・遺書 (1972年)

二・二六事件―獄中手記・遺書 (1972年)

 

鬼気迫る獄中記に震え上がったものだが、思えばこの無謀なクーデターを起こしたのは20代30代の若者。そんな彼らが問答無用のうちに銃殺されることとなる一連の経緯に「なんでまたそんなことに・・・」と思わずにはいられなかった。

 

こともあろうに(彼らに思想的影響を与えたという)北一輝に成りすまして青年将校らにコンタクトを取り、情報を傍受していたというスリリングな事実を描いた本書も夢中で読んだし・・・

盗聴 二・二六事件

盗聴 二・二六事件

 

青年将校の個人的エピソードを拾いつつ、時代背景と昭和維新を掲げた彼らの心情を深く考察した本書も繰り返し読んでいる(浅学ゆえ何度も読まないとわからない。しかもまだ読了していない・・・)。

昭和精神史 (文春文庫)

昭和精神史 (文春文庫)

 

 

・・・で、この特集だ。

いや驚いたな。海軍がこんな早い段階で事態をおそろしく正確に把握し、行動に移していたとは。何この資料、80年ぶりに!?どこから出てきたん!?呆気に取られてしまった。あと「皇族軍人」という存在ね。どんな人物がどこまで影響力を持ったのか・・・いやはや、ちょっと覗いたくらいでは皆目「全貌」は見えませぬ。

 

あと、番組内で「二二六事件研究員」って肩書で若い女性が登場したのも意表をつかれた。(澤地久枝的なヒトではないよね・・・)

 

いやいや、いろいろ含めて大変おもしろかったです。もっと勉強しなきゃな。