an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

ベン・シャーン展

外国暮らしの友人が3年ぶりに帰国したのでさっそく会いに、そしてタイミングよく開催されていたベン・シャーン展を見るため名古屋へ。


      


      


農民や労働者を描き、冤罪事件を題材にした『サッコとヴァンゼッティ』、第五福竜丸事件をモチーフにした“ラッキー・ドラゴン”シリーズなど、一般的には社会派で知られるベン・シャーンだが、私はこの人の、シンプルなラインとユーモラスな空気ただようイラスト風の作品がとても好きなのだ。


      

コクトーパウル・クレーの素描に少し似ているかも。

      

リトアニア生まれのユダヤ人という出自のためだろう、聖書やヘブライ語を題材にした愛らしい作品もある。装飾された文字と配色が美しい(クリスチャンの友人もうっとり)。

初期の作品はテーマこそ重いものの、生々しさや暗さは感じられず(和田誠さんがベン・シャーン好きなのも頷ける)、私好みの、軽やかで音楽的な躍動感を感じる作品も多くてとても満足したのだった。


      
「美しきものすべて」

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<おまけ>
名古屋ではINAJIIさんのご紹介にて「うな春」で鰻丼を食べてきましたよ。

カウンターの真ん前でせっせと鰻を焼くおじさん、座敷も小さな中庭もすっきりモダンな和風の設えで、いかにもおいしい鰻が出てきそう。果たして平日の12時前だというのに続々とお客さんが来られ、こじんまりした店内は瞬く間に満員に(予約しておいてよかった・・・)。


      


鰻はふんわりと柔らかく香ばしく、最高!
そして昼ビールも最高!



(2012年4月4日記)