- 作者: 南伸坊
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/01
- メディア: 単行本
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だいたいにおいて中国の方というのは奇想天外・摩訶不思議といったテイストがお好きのようですが、それを逐一説明したり、思いを縷々述べたり、つじつまをあわせたりする親切心を持ち合わせていません。
日本の昔話が教訓めいていたり、「なるほど・・・」なんて思わせてくれたり、時にはナミダを誘ったりするのと違い、「なんじゃそら」っていう話ばっかり。
一品紹介してみます。
「ある人が外に出てみると、柳の木の上で男が露を舐めていた。その男は目が合った途端、ぎょっとした顔をしてそのまま姿が見えなくなったんだってさ。おわり!!」
・・・はい?なんですか、それは・・・?
しかし、このそっけなさが逆にこちらのイマジネーションをかきたて、妙におもしろいことも確か。伸坊さんのシンプルだけど表情豊かなイラストが味わい深く、話をより魅惑的なものにしています。ぜひこの世界、一度ご賞味ください。
(2006.1.19記)
>追記
姉妹編のこちらもおすすめ!『李白の月』
- 作者: 南伸坊
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2001/09/01
- メディア: 単行本
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