an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

『突破者』宮崎学

本を読んでいると時々こういう強烈な人種に出くわします。これだから本好きはやめられぬ。

身近に怖い知りあいもいないしヤンキーの友達すらいない・・・そのような真っ当な人(←?)は、ホンマかいなと驚いたり、あんまりな無茶にあきれかえったりの異色の自伝です。
この人、最近インテリ風味を醸してTVなんか出てますが、文化人とか思ってはいけないのだ。

早稲田を出てからなんや怪しげな商売したり、金策に翻弄したり(談合破りが笑えます)、グリコ事件の容疑者になるくだりなどは実にスリリングで一時も目が離せません。周囲の人間もスゴい奴ばかりで、水面下に蠢くモンスターさながらです。こんなのが政治の世界とガッツリつながってたりするんだから、どっちが悪役なんだかわかりゃしねえな・・・またひとつ、黒い大人になった気分です。
(2006.1.18記)


>追記
先日、週刊新潮に「グリコ・森永犯」は(作家の)黒川博行!?という記事があり、思わず声に出して笑ってしまった。