an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

本日読了

「私的キリシタン探訪記」とあるように、ひょんなことから自身の祖先とスペイン人との交流を知ってキリシタンへ近づいていくことになる著者。
古楽器リュートを習い始めたり、長崎やスペインへ足を運んだり、臆せず異文化に飛び込む姿勢は著者の独壇場、「知りたい」というまっすぐな思いと、迷いと発見がある。
キリシタンといえば、その凄惨な拷問が思い起こされるが、資料を丁寧におって解説されるそれらは本当に身の毛がよだつ。
宣教師にもそれぞれのしがらみがあり、そこへ複雑な交際情勢も絡んでいく。

・・・いやはや、読み応え充分でした。
キリシタンのことなんて遠藤周作の『沈黙』くらいでしか読んでいないし、知らないことばかりでした。
五島列島、島原、平戸・・・行ってみたい場所がまた増えたな。