an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

『マーマー』ウィスット・ポンニミット

マーマー

マーマー

このタイ人漫画家タムくん(著者の愛称)を有名にしたのは、たぶんよしもとばななでありましょう。よしもとばななはわりとプライベートな事柄や嗜好なんかも切り売りしていて、ホラー映画が大好きで、奈良美智やマヤマックスのイラストが好きで、タトゥーはオバQ江原啓之はお友達・・・なんていう余計なことをついうっかり知ってしまったりするのだな。もちろんそれがほんの一面であることはわかっている。しかしばななよ、アンタとは趣味があわなさすぎ。小説だって『キッチン』しか認めん。・・・と思い続けて十数年・・・ここにようやく和解の時を迎えたのだった。タムくんを紹介してくれてありがとう!(握手)

さて、肝心の本作。
そこらへんのフェルトペンかなんかでシャシャシャッって書かれたような絵だし(しかしナゼか犬のウ○コはリアリズム・・・)、赤塚不二夫的異形キャラも跋扈するし、ストーリーだって表紙から想像されるようなスウィートなメルヘンではない。
ところがどうだ、この愛らしさは。ラストだって最高に幸せだ。
マムアンちゃんの大泣き顔、寒さで目が×印になってハナをたらす愛犬マナオ、巨大化するモコモコ犬マーマー・・・うおお〜かわいいぞ!抱っこさせろ!!・・・とページをめくる度に悶えてしまう三十路の女・・・軽くヤバい、いやかなりイタい・・・か(笑)。
(2007・3.31記)


>追記
その後もこのキャラクターでいろいろ出されているみたいです。
この愛くるしさがたまらない!Tシャツが欲しいな。