an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

和太鼓集団が世界を鳴らす-切腹ピストルズ参上!

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TVドキュメント鑑賞。

うーん、この感じ・・・喜納昌吉withエイサー集団や、金徳洙率いるサムルノリの痺れるようなかっこよさを思い出す。

スタイルとしてはパンク寄りですけどね。土着的パンク。

 

太鼓の連打はライブで聴くとトリハダもんで、なんでかわからないナミダがぶわっと溢れるような・・・・・・って彼らのライブは観たことないのだった。神出鬼没なら関西にも来たらどうだい。

 

普段は絵を描いたり雪駄を直したり、野良着や米を作ったりして生計を立ててらっしゃるらしいが、この世知辛い時代にこんな人たちがいる、ということにしみじみと感じ入りました。

本日読了

 

私のイラストレーション史

私のイラストレーション史

 

 60年代私的イラストレーション史。たいへんおもしろく拝読しました。

著者のガロ編集者時代、とりわけ和田誠リスペクトの熱さ。

飄々とした筆致(著者のイラストもそう。好き)がすこ~し物足りないでもないけど(なにしろすごい人物がどんどん出てくるので、「もっと聞かせろ」という気分になってしまう)、伸坊さんらしいよなー。

 

ところで、「へえ~」と意外だったのが・・・

蛭子能収横尾忠則ゴダールのファンである。」の一文。

そっか、バクチばっかりしてたわけじゃないのね。

こういうの、因果応報っていうよな-『郵便配達は二度ベルを鳴らす』を観る

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J・ニコルソンもJ・ラングも若くて色気ムンムンな感じです。ま、そうでないと成立しないよな、この話。

なんども映画化されていますが私はこれが初めて。うん、80年代ニューシネマの空気感じる。

男女が衝動的な行動をしてどんどん自らを追いつめてゆく・・・などと言うとありきたりですが、さすがに役者がすごいので目が離せません。ニコルソンはもともと怪しいが(笑)、開き直った人妻に凄みあり。

 

そしてラストまで観てこう思った。

「まあしゃーないわな」

本日読了

 

毎日、牛まみれ 牛が好きすぎて酪農してます!

毎日、牛まみれ 牛が好きすぎて酪農してます!

 

 は~、好きだなこういうの。

なかなかね、プロには描けない味がありますね。

たどたどしい表現のほうがストレートに響く、というね(もちろん誰にでもできるわけではない)。

サラブレッドと暮らしています。』の方は厩務員を辞められたみたいだけど、彼女(だよね?彼?)にはずっと牛のそばにいてほしいな。

韓国版タクシー・ドライバーの男気-『タクシー運転手 約束は海を越えて』を観る

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光州事件か・・・全然知らなかった。

内戦地に飛び込む外国人ジャーナリストとのほのかな友情・・・という流れで思わず『キリング・フィールド』を思い出したな。同時に、今の香港がまさにこんな感じなのでは・・・?私だったらどうするよ・・・?と思わず力が入ってしまう。

 

・・・ってことはつまり、すっごく好きな映画だった!!

コメディタッチでほのぼのな幕開けだったというのになんという怒涛の展開。まったく油断ならん。すばらしいよ、ソン・ガンホ!!

NHKスペシャル-『全貌二二六事件~最高機密文書で迫る』

わりに若い頃から昭和史、ことに太平洋戦争にほんのり関心がある。(ホントにほんのり。がっちり学んだり読んだりはできず、気まぐれなつまみ喰い。)

・・・というわけで、見逃せなかった本番組。

 

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ニ二六事件に興味を持ったのは、そうですなあ、父親の部屋でこういう本を見つけて拾い読みしたのが始まりだったろうか。

 

二・二六事件―獄中手記・遺書 (1972年)

二・二六事件―獄中手記・遺書 (1972年)

 

鬼気迫る獄中記に震え上がったものだが、思えばこの無謀なクーデターを起こしたのは20代30代の若者。そんな彼らが問答無用のうちに銃殺されることとなる一連の経緯に「なんでまたそんなことに・・・」と思わずにはいられなかった。

 

こともあろうに(彼らに思想的影響を与えたという)北一輝に成りすまして青年将校らにコンタクトを取り、情報を傍受していたというスリリングな事実を描いた本書も夢中で読んだし・・・

盗聴 二・二六事件

盗聴 二・二六事件

 

青年将校の個人的エピソードを拾いつつ、時代背景と昭和維新を掲げた彼らの心情を深く考察した本書も繰り返し読んでいる(浅学ゆえ何度も読まないとわからない。しかもまだ読了していない・・・)。

昭和精神史 (文春文庫)

昭和精神史 (文春文庫)

 

 

・・・で、この特集だ。

いや驚いたな。海軍がこんな早い段階で事態をおそろしく正確に把握し、行動に移していたとは。何この資料、80年ぶりに!?どこから出てきたん!?呆気に取られてしまった。あと「皇族軍人」という存在ね。どんな人物がどこまで影響力を持ったのか・・・いやはや、ちょっと覗いたくらいでは皆目「全貌」は見えませぬ。

 

あと、番組内で「二二六事件研究員」って肩書で若い女性が登場したのも意表をつかれた。(澤地久枝的なヒトではないよね・・・)

 

いやいや、いろいろ含めて大変おもしろかったです。もっと勉強しなきゃな。

本日読了

 

地獄変・偸盗 (新潮文庫)

地獄変・偸盗 (新潮文庫)

 

 さらっと読めるエッセイやノンフィクションが続くと、カッチリ精巧な文章が読みたくなったりします。

そーいや『偸盗』は読んでねえな・・・とセレクトしましたが、つらつら全部読んでしまった。『偸盗』は芥川龍之介らしくないドラマティックな一品で、大衆向け映画みたいな感じ。本人は気に入ってないみたいですが、おもしろく読めます。

 

地獄変』『藪の中』はさすがに凄みがあるし(映画『羅生門』効果か)、『往生絵巻』もちょっと奇妙な味でいいな・・・などと思っていたら、一般的な評価としては『六の宮の姫君』が高いんですってね。

し、知らんかった。