今回も現場で役立ちそうなエピソード満載で一気読み。
(ちょっぴりお疲れの)対人援助職の方にぜひおすすめしたい。
我々の介入には限界がある。ただし想像力や現実検討能力が萎えた彼らに、もっと別な幸福がありもっと別な生き方もあることを示すことは可能である。
我々はせいぜい別な選択肢を示唆しつつ、保留状態でスタンバイすることしかできないかもしれない。だが何もせずに無視したり放置することと、スタンバイの状態であえて保留としておくこととのあいだには大きな距離がある。一見区別がつきにくい双方の差異を身をもって理解したとき、はじめて我々はケースワークとはどのようなものかを知ることができるのである。