an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

『ブーンドックス』アーロン・マッグルーダー

ブーンドックス

ブーンドックス

これが新聞に掲載されてるってんだから、アメリカって国は図体もデカイが懐も深い。かの「ピーナッツ」スヌーピーチャーリー・ブラウン)を彷彿とさせるキュートな絵柄でありながら、そのネタの過激なこと。黒人の地位向上のため、小学生にして政治を憂い、今日も戦うヒューイ、相当苦みばしってます(笑)。文字通りブラックユーモアに貫かれた社会派コミック。
やれ「格差社会」だの「勝ち組負け組」だのと振り分けられている私たちですが、よその国(・・・私たちがあこがれてやまぬ欧米諸国)では歴然とした階級社会であったり、いろんな肌の色とバックグラウンドを持つ人間がひしめいていてシビアな環境を強いられていたりする。そういう日常とか権力を笑いにするのって、柔軟な精神でないと表現できないよねぇ。理屈っぽく分析してそれっぽい名前付けることよりよっぽど難しいことだと思う。
・・・ワタシ的には、クソ生意気な孫たちを見守りつつ「お前らに好かれなくてもかまわん。ほれ、あっち行け」なんてさらっと言ってのけ、釣りとオーティス・レディングを愛するじいちゃんがお気に入り。
蛇足だが政治漫画といえば、雑誌サピオに連載中の業田良家の4コマ漫画「ガラガラポン!」が面白い。立ち読みオススメ(笑)。 
(2006.10.15記)


>追記
まだ続いてるのかな、このマンガ。
ガラガラポン!」は今もおもしろいです。