血がいっぱい出る痛そうな映画は苦手だが、サイコ・ホラーは好きかもしれない。
黒沢清といえば『CURE』。身の毛がよだつ不気味な映画で、萩原聖人が演じたような、傲慢でチャラくてイライラするサイコパスがこの映画の冒頭にも登場した。
香川照之はもちろん、竹内結子もなかなか力の入った演技で見ごたえがあるのですが、やっぱりねえ・・・ウワサどおり(?)東出くんがすごくいいですよ。なんでしょうあれは。亡霊みたいです(棒読みのセリフが怖いよ)。
ひと昔前なら主演は役所広司ですが、今回は西島秀俊さん。(・・・あんまりうまくないよね、このヒト・・・ま、役所広司と比べられるのも気の毒ですが)
警察のあまりの無能ぶりや、結局スッキリとは回収されない伏線など、ややイラッとする作品ではありますが、むしろそこがいいのかも!・・・と思ってしまう。監督の思うつぼです。
あやしい隣人・ニシノの「それ何ですか、って聞いてるんですけど」「どういう意味ですか」ってあたりのコミュ障(やな言葉ですね)っぽいしゃべり方がうますぎて感心した。仕事がら、そういう話し方をよく耳にするのですよ。
どなたにもおすすめ、ってわけにはいきませんが、おもしろいと思います。