- 作者: パウル・クレー,谷川俊太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/10/04
- メディア: 単行本
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スヌーピー本谷川俊太郎訳の時のような、ある意味「あざとい」企画本。
宮澤賢治や高村光太郎、田村隆一といった私の好む詩人たちがまるで身体から血を吐くような凄絶な詩を書いたのに比べ、どうでしょうか俊太郎。なんとなく「うまいこと言うね」的な詩を書く人だと思っていました。『二十億光年の孤独』!?つきあってられんな・・・このような偏見のもと長らく手にしなかった作品なのですが・・・。
いいですよ、この本すごく。
オープニングの詩のタイトルが「愛」。いきなり直球勝負だ。しかし、これが良い。この感覚をその表現で、ここまで広げるか・・・。クレーの絵によって詩のイマジネーションはさらに飛翔する。彼の絵は本当に色が美しく、なんともいえないユーモアと哀愁がある。読むほどに味わい深い。
この本が本棚にあるだけで、とても豊かな気持ちになれると思います。
・・・今回の教訓:プロを舐めてはいけない。
(2006.4.19記)
>追記
クレーは今でも好きで展覧会にも行きます。
谷川さんは微妙・・・(笑)