誉れ高い市川崑版。
うん、確かにこれはすごい。原作のイメージにかなり近い(個人的にはこいさんがちょっとな・・・)。
ああ、洪水の場面はないんやね、とか義兄(石坂浩二)と雪子(小百合さま!)ってこんな危うい関係だっけ・・・?とか原作の記憶を手繰り寄せるもまた楽し。
『細雪』は典雅なイメージがあるけど、実はけっこうヘンな小説なんですよね。雪子の顔に周期的に現れるシミとか、下痢がひどいなんていうことを詳しく描写したり(そもそも雪子がけっこう謎な人)。
日本文化の美しさと衰退を、じっくりしっとり味わえます。