an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

The Queen Is Dead

『(500)日のサマー』で印象的な登場をしていたように・・・

 

もしかしてホンマに若い子が気に入っていたりして。そうだとうれしい。

 


www.youtube.com

 

私世代の音楽好きにはたまらん懐かしさと切なさと若干の気恥ずかしさを(?)感じるであろうこの曲、私にとっては『向い風』と双璧やな。

谷川俊太郎

そうですか、92歳。もしかすると100歳すぎておられるのかも・・・と思っていたが、いずれにしても大往生といえましょう。

谷川俊太郎の詩は美しくてかっこいい。身悶えするほど。かっこいいがすぎる。

昔どこかで佐野洋子が「あの人は“言葉の世界”に生きる人。生活の人じゃない」みたいなことを言っていて、それがもう「詩人の男を夫にするのはもうこりごり」というニュアンスに満ち満ちて、ひとごとながら心静かに「さもありなん」と首肯したもの。すてきな恋人にはすぐなれても、夫や父にはなれない男。

詩人はそうでないとね。

・・・・・・とかなんとかわかったようなことを言っているが、もちろんそんなに知っているわけではない。でもこの詩は時々口ずさんでしまうほど(歌詞なのでね)お気に入りなのでした。シンプルなのに抒情的。

yoneyumi0919.hatenablog.com

ご冥福をお祈りいたします。

 

こんなのも書いてた。

yoneyumi0919.hatenablog.com

『もののけ姫』

・・・・・・は、宮崎駿にとって会心の一作だったろうか。

 

サンクチュアリにすまう巨大化した生物たちと強いカリスマ性を持つ少女との親和性。フツーに“和風ナウシカ”と思ったのはわたくしだけではあるまい、と。

しかし、生態系倫理に根差しすっと一本筋が通ったナウシカの哀切な物語に比して、もののけ姫サンの周りの人間や動物が互いに血を流すまで憎しみあう理由がよくわからん。そのへんの物足りなさを民俗的断片イメージで補ったのかしらん、なんて思ったり。(しかも宮崎駿の悪癖全開、素人に声優をさせる・・・)

 

しかし!それでもなお私が『もののけ姫』を愛好するのはこの仔が活躍するから、と言ってしまうのだ。

ヤックルかわいいよヤックル。

「ほら、こわくない」の名シーンを生んだキツネリスのテトももちろんキュートだが、山間を風のごとく躍動する肢体と誠実で献身的、でも少しビビりな愛くるしい表情・・・!

 

(ついでにいうと鹿神様のビジュアルもいい。Archaic smileですね)

 

まあ、そういうわけで動物たちの魅力的なビジュアルにより必見の作品となった『もののけ姫』(違

・・・・・・などと思って悦に浸っていたら、ヤックルすでにここで大活躍してるやん。

yoneyumi0919.hatenablog.com

『忘れられた日本人』を読む

ふいに思い出しては拾い読みを繰り返している一冊。

いつも思うのは有名は「土佐源氏」含め(フィクションだと疑われたそうですね。無理もない。おもしろすぎるもん)、下の話が大変に多いこと。性は日常的レベルで当時の人々の数少ない“娯楽・文化の一つ”であったのだな、と思ったり。

お年寄りの座談会で何気なく「ポン(山窩)が茶筅を売りに来て・・・」なんて発言が出てきたり、四国山中ですれ違ったハンセン病の老婆を見て、癩者のお遍路ルート”に思いをはせる宮本常一。何度読んでも心を衝かれる場面がある。

 

今回はなんとなくこんな部分に目がいったのだ。

他人の非をあばくのは容易だが、あばいた後、村の中の人間関係は非を持つ人が悔悟するだけでは解決しきれない問題が含まれている。したがってそれをどう処理するかはなかなかむずかしいことで、女たちは女たち同士で解決の方法を講じたのである。そして年とった物わかりのいい女の考え方や見方が、若い女たちの生きる指標になり支えになった。何も彼も知り抜いていて何も知らぬ顔をしていることが、村の中にあるもろもろのひずみをため直すのに重要な意味を持っていた。

なんでもぶっちゃけたがる人へのうっすらした嫌悪感の理由がわかったような気がする。

向い風

沈むな 嘆くな 向い風でも

ってな歌が四半世紀を経て五十路の耳にもうぉ、いかす!(←言い方・・・)と感じたのは、やはり中川敬氏(最近は政治的発言でお忙しい様子)の無敵の番長ヴォイスのなせるわざ。


www.youtube.com

聴いているうちにいろいろ思い浮かぶわたくし。

・髪型含め全然変わらない中川氏。不老。その昔、三角公園で咥えたばこの姿を見かけて「ヴォーカリストなのにたばこ!かっこええ」とか思ってしまった私の中の中二病

・京都磔磔での酸欠ライブ。すし詰めなのにたばこ吸う奴らがいる時代、一つ間違えれば大惨事。

・ライブ後にリプトン(懐かしい。この頃カフェは存在しない)で妹とお茶していたら、伊丹英子さんが彼氏と一緒に入ってきて至近距離にお座りになり、衝撃のあまり固まった。

・まったく民謡向きの声ではないが、中川氏の歌う貝殻節が好き。

 

救世主や神秘を待っても 風に舞う答えなんてない  

そのとおり、答えは自分で探せ。