an-pon雑記帳

表現者と勝負師が好きです。

本日読了

てっきり青山二郎がモデルかと思ってた。
骨董業界っていろんな奇人がいてわくわくいたしますね。
物語は骨董目利きの珍品堂が、贋物をつかまされたり料理屋経営しだして地方に買い付けに行ったり女につれなくされたり女将と対決したり・・・というわりとドタバタチックな筋なのですが、そこは井伏鱒二、なんとな〜く色っぽい空気が漂ってるんだよなあ。
さらに「ですます口調」の効果もあって、太平楽でほんわかした読後感でした。

白洲正子の解説がまたカッコいいの(この人実際会ったらコワイだろうけど、文章かっこいいよなー)。
「名人は危うきに遊ぶ」こんな言葉の似合う人、さて今の時代にどのくらいいるだろうか・・・